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JZX100 ECU修理事例:TRC OFFとETCS SNOWランプ点滅の原因と対策【車検対応】

ECUコンデンサ打替

JZX100 ECU修理事例:TRC OFFとETCS SNOWランプの点滅【車検対策】

1. トラブルの概要

JZX100(トヨタ・チェイサー、マークII、クレスタ)のオーナー様から、「TRC OFF」(トラクションコントロールオフ)と「ETCS SNOW」(電子制御スロットルシステムのスノーモード)のランプが点滅し、車検を通すことができないというご相談をいただきました。

JZX100のオーナー様の多くはサーキット走行を楽しんでおり、このような警告灯が点灯しても通常の走行やサーキットでは特に支障がないことが多いです。しかし、車検に合格するためにはこれらの警告灯を消すことが必要不可欠です。このため、車検前にこの問題を解決したいというニーズが非常に高まっています。

特に今回のケースでは、スロットルコンピューターに起因するトラブルである可能性が高く、オーナー様もパーツの入手が難しい点でお困りでした。スロットルコンピューターの新品部品はすでに廃盤となっており、社外品も存在しないため、中古パーツやリビルトパーツ、もしくはECUの修理という選択肢しか残されていません。

今回の事例では、ECU修理のご依頼を受け、詳細な検査と修復作業を行いました。当店は過去にもトヨタ系ディーラーからのECU修理依頼を受けた経験があり、その経験を活かして迅速かつ確実な対応を行いました。

2. TRC OFFとETCS SNOW警告灯の点滅の原因

TRC(トラクションコントロール)やETCS(電子制御スロットルシステム)は、JZX100の走行性能を制御する重要なシステムです。これらのシステムに問題が発生すると、警告灯が点滅し、車両は安全モードが解除されサブスロットルが全開となってしまいます。

(1) ETCS(電子制御スロットルシステム)の故障

今回のケースでは、ETCSに関連するトラブルが原因と推定されました。ETCSは、エンジンのスロットルバルブを電子的に制御し、最適な空燃比やトルクを維持するシステムです。このシステムに異常が発生すると、スロットルの動作が不安定になり、警告灯が点滅します。サーキットでは手動操作が多く行われるため、この故障が走行に直接影響することは少ないですが、車検では厳密にチェックされるため、修理が不可欠です。

(2) スロットルコンピューターのパーツ入手困難

エンジンコンピューターは市場で社外品が存在するものの、スロットルコンピューターは社外品が存在しないため、リビルト品や中古品に頼るしかありません。しかし、これらのパーツも入手困難であり、修理が現実的な選択肢となります。このため、ECU修理がオーナー様にとって最も効果的で経済的な解決策となります。

(3) ECU内部のコンデンサ劣化と液漏れ

ECU内部のコンデンサが長年の使用で劣化し、液漏れを起こしていることが今回の原因の一つです。液漏れが進行すると、基板上のプリントパターン(トラック)に腐食が発生し、電圧が正常に流れなくなります。これにより、TRCやETCSシステムの誤作動が引き起こされ、警告灯が点滅します。

3. 修理が求められる理由とオーナーの選択肢

スロットルコンピューターのトラブルを抱えるJZX100オーナーは、以下の選択肢に直面します。

  1. 中古パーツの使用:リビルトや中古のスロットルコンピューターを探すことは可能ですが、これらのパーツは年式が古く、コンディションが不安定なため、入手しても再び故障する可能性があります。
  2. リビルトパーツ:修理済みのリビルトパーツがあれば使用できますが、スロットルコンピューターに関してはリビルトパーツの供給が非常に限られており、即座に手に入る保証はありません。
  3. ECU修理:当店ではECU内部の修理を行い、劣化したコンデンサの交換や腐食した回路の修復が可能です。今回のケースでは、この方法が最も効果的かつコストパフォーマンスの高い解決策となりました。

上記の選択肢を検討した結果、オーナー様はECU修理を選択し、修理によって問題が解決されることを期待しました。

4. 修理プロセス

ステップ1: ECU内部の検査と診断

まず、ECUを車両から取り外し、内部の詳細な検査を行いました。画像のようにコンデンサが劣化して、液漏れを起こしている部分が確認されました。この液漏れが原因で、基板上のプリントパターンが腐食し、電流が正しく流れなくなっていることが判明しました。

ステップ2: コンデンサおよび腐食した回路の修復

劣化したコンデンサは全て新品に交換し、腐食したプリントパターンを修復するためにバイパス修正を行いました。これにより、腐食部分が機能しない影響を最小限に抑え、回路が正常に動作するように復元しました。

ステップ3: 再組み立てと最終検査

修理後、ECUを再度組み立て、内部の回路が正常に機能していることを確認しました。当店では動作確認や車両への再取り付けは行いませんが、お客様に車両へ取り付けていただき、動作確認をお願いしました。

5. 動作確認について

当店では整備工場ではないため、車両にECUを再取り付け後の動作確認はお客様ご自身で行っていただく形となります。ECUを取り付け後、警告灯の点滅が解消されるか、TRCやETCSシステムが正常に作動するかをご確認いただく必要があります。

6. 過去の実績とお客様の声

当店では過去にもトヨタ系ディーラーからECU修理のご依頼を多数いただいております。これまでの経験を基に、できる限りの修理対応を行ってまいりましたが、車両の年式や部品の状態によって修理結果が異なる場合があるため、修理がすべてのケースで完璧に解決するとは限りません。

今回の修理でも、ECU修理後にお客様から「警告灯が消え、無事に車検を通すことができた」とのご報告をいただきましたが、車両が古いため、状況によっては追加の修理が必要になることもあります。修理後の状態については慎重に確認していただき、必要に応じて適切なメンテナンスを行っていただくことをお勧めしています。


まとめ

JZX100における「TRC OFF」と「ETCS SNOW」警告灯の点滅は、車検を通すために必ず解消しなければならない問題です。
しかし、スロットルコンピューターの新品部品は廃盤となっており、社外品も存在しないため、中古パーツやリビルトパーツ、またはECU修理が現実的な選択肢です。

当店では、劣化したコンデンサの交換や腐食したプリントパターンの修復を行い、スロットルコンピューターを再生させることで、車検を通すためのサポートをいたします。同様の症状でお困りの方は、ぜひ当店までご相談ください。

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