使わなくなったタブレットが、子どもの学びを支える端末に生まれ変わる
~“新しい端末を買う前に”できることを、修理店から提案します~
■ この記事のきっかけ
先日、iPad mini 4の修理依頼をお受けしました。
この春から高校に進学した娘さんが授業で使用するために、かつて自宅で使われていた端末を“再利用”しようというご家庭からのご相談でした。
学校からは「1人1台の端末を用意してください」との通知があったそうですが、新しく買い直すのではなく、家にある端末を直して使わせたいという親御さんの思いが伝わってきました。
ちょうどその頃、Yahoo!ニュースにて以下のような記事を目にしました。
👉 長女が今年進学した高校では「タブレット端末代」がかかるそうです…。「高校無償化」でタブレット端末代も無償になったのではないですか?
この記事では、高校の「授業料無償化」とは別に、教材費やタブレット端末代などは保護者の負担となるケースが増えていることが指摘されていました。
また、都道府県によっては保護者が端末代を全額負担する自治体もあるなど、経済的な実態と制度のギャップが見えてきます。
私自身の過去の経験も含め、現場の実情をお伝えできればと思い、この記事を書くことにしました。
■ 数年前の「指定PC購入体験」とは大違い
私にも、似たような経験があります。
子どもが私立高校に入学した数年前、学校指定のモバイルPC(HP x2 210 G2)を10万円以上で購入させられたことがありました。
「スペックに不満があるので、自分で用意する」と伝えたところ、
「教材(当時はスタディサプリ)を組み込んでいるので、これじゃないと困る」
との回答。今振り返っても、高額すぎる買い物だったと感じています。
■ 今、公立高校では柔軟になっている
一方で、かつて私が経験したような私立高校では、指定業者との契約や教材込みの端末販売など、学校側が一定の利益を得ているのでは?と感じさせるケースも見られます。
もちろんすべての私立校がそうだとは言いませんが、販売ルートが限られ、価格に見合わないスペックの端末を購入させられることに、保護者として疑問を感じたのは事実です。
今回の修理依頼主であるご家庭は、公立高校に進学されたとのこと。
驚いたのは、「どんな端末でもOK」と学校側が案内してきた点でした。
今ではオンライン教材もブラウザベース・マルチデバイス対応が当たり前。
特定のPCに依存する必要もなくなり、家にある古い端末を活用することが現実的になっています。
■ 印西市の教育事情から見える今後の課題
印西市は、首都圏でも比較的子育て世代が多く移住してくる地域です。
中でも「原小学校」や「西の原中学校」周辺では、児童・生徒の急増により学校が手狭になっているという話を、最近よく耳にします。
令和11年には新たに義務教育学校の設立が予定されており、
印西市教育委員会が公表している「学校規模適正化に関する基本方針(案)」などの資料からも、市が過密対策を本格的に進めていることがわかります。
ただ、これはあくまで“原・西の原エリア”に限った話。
印西市全体を見れば、同じように住宅街が広がっているのに、学校が少なかったり遠かったりする地域も少なくありません。
私自身、印西に住んで30年以上になりますが、昔とは比べものにならないほど人が増えました。
家がどんどん建っていく一方で、「この辺に学校あったっけ?」と思うような場所も増えています。
今でこそ発展した千葉ニュータウンエリアですが、
約30年ほど前の1990年代から2000年代初頭には、現在の武西地区に「ドライブインシアター」があった時代もありました。
現在のホテルマークワンCNTがある場所に、
車に乗ったまま映画を観るMOVIXドライブインシアターが常設されており、
当時は千葉県内でも珍しい施設のひとつでした。
こうした背景を知っていると、印西市という街がこの数十年で
いかに急激に変化してきたかを、より実感できると思います。
そして実際に、我が家の子どもたちが暮らすエリアもまさにそのような状況で、
住宅は密集しているのに、徒歩圏内に通える学校がないという現実に直面しています。
地元の人間としても「家は建つけど、学校がない」──そう感じる場面は本当に多く、
この状況はいずれ他のエリアにも広がっていくのでは…という印象を強く持っています。
■ 端末トラブルと保護者の現実的な悩み
当店では、小中学生の保護者からも、学校から貸与されているモバイル端末の修理依頼を受けることがあります。
「落とした」「踏んでしまった」など、子どもにありがちな事故は本当に多いです。
本来であれば、こうしたトラブルにも保険などを適用してスムーズに対応する仕組みが、学校側に整っていてほしいところです。
しかし実際には、
- 見積もりに数ヶ月かかる
- その間、授業で必要になるので新しい端末を購入してください
というケースが少なくありません。
今回のご相談は私立中学に通うお子さんのご家庭でした。
「だったら家電量販店で購入を…」と思っても、
「特殊なアプリがインストールされているので、学校経由でないとダメです」
と案内されることも。
この学校指定の端末が、およそ8万円前後。
保護者の方も「なぜ家にあるタブレットではダメなのか」と困惑されていました。
確かに、私立ならではの整った学習環境や教育方針に惹かれて通わせるご家庭は多いですが、経済的な余裕があるかどうかはまた別の話。
教育に熱心な家庭ほど、こうした“想定外の出費”に悩まされているという現実があります。
■ “買う”前に、“直す”という選択肢を
眠っていたiPadやAndroidタブレット、古いノートPC。
「どうせ使えない」と思っていても、バッテリー交換や基板修理、OS再インストールなどの処置で、十分“学びの現場で使える端末”として蘇らせることができます。
当店では、教育現場での活用を見越した端末修理にも対応しています。
新しい機器を買い直す前に、ぜひ一度「再活用」という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか?
■ 最後に
教育のデジタル化が進む中、家計の負担もまた増えています。
しかし「端末が必要=新品を買う」ではなく、「端末が必要=使えるものを整える」という視点が、これからはもっと必要になるはずです。
お子様の学びを支える1台として、“眠っていたタブレット”をぜひ活かしてみてください。
私たちが、そのお手伝いをします。
もちろん、すべての端末が修理可能で、コストパフォーマンス良く収まるとは限りません。
場合によっては修理が難しいものもありますし、新しく購入したほうが現実的なケースもあります。
それでも、「一度相談してみる価値」は十分にあると思います。
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■ 店舗情報
i-Rescue119千葉印西店
千葉県印西市草深1421-110
TEL:0476-37-7794
営業時間:不定休(事前にご連絡ください)
アクセス:北総線「印西牧の原駅」徒歩25分/ジョイフル本田千葉ニュータウン店より徒歩2分
駐車場:3台分完備